2010年9月8日水曜日

9/8 青年劇場 「島」


 紀伊国屋サザンシアターでお芝居を見てきました。

 原爆投下時の広島にいて生き残り、生まれ故郷の瀬戸内海の「島」にもどり生活する青年教師・栗原学と、その家族、島の人々を描いたお話です。

 原爆が、被爆者を直接苦しめるだけでなく、彼をとりまく人間、親、兄弟、親戚、友人、恋人...みんなが原爆の影響を受け、新たな差別を作り出していきます。小さな封建的な社会のなかで、格差や貧困なども描かれています。

 被爆者のため、恋人の両親から結婚を反対された学。白血病の気配もしのび寄ってきます。

 不条理のなかでも、真正面からそれらの苦悩を受け止め、「生きていく」という強い意志をもつ学。

 お芝居のなかだけでなく、現在も被爆者の計り知れない苦悩は続いています。