2013年1月31日木曜日

1/31 「慰安婦」問題 NY州議会が決議

 
 アメリカ・ニューヨーク州議会が、29日、旧日本軍の「慰安婦」問題を記憶にとどめるとする決議を全会一致で採択しました。

 今回の決議は、2012年6月、ニューヨーク州ウェストベリーにあるアイゼンハワー公園の退役軍人記念広場に「慰安婦」制度の犠牲者を記録にとどめる記念碑が設置されたことを受けたものです。

 「20世紀最大の人身売買事件の1つ」と、同決議を提案したアベラ議員は本会議で演説、その後の記者会見では「われわれはここの誤りを認め、将来二度と起きないようにせねばならない」と強調し、日本政府が公式に謝罪するよう求めました。

 アメリカでは、2007年7月に連邦下院「慰安婦」問題で日本政府に謝罪を求める決議を採択しました。

 州レベルで「慰安婦」問題に関係する決議が採択されるのは、カリフォルニア州議会が1997年に採択して以来2回目。同様の趣旨の決議案はニュージャージー州議会にも提出されています。

 一方、安倍首相は、旧日本軍「慰安婦」について「おわびと反省」をした「河野談話」(1995年の河野官房長官談話)の見直しを表明しています(昨年12月31日付の産経新聞インタビュー)。

 この安倍氏のインタビューに、ニューヨーク・タイムズ紙も「日本の歴史を否定する新たな試み」と題した社説で「過去の偽造」「安倍氏の恥ずべき欲求」と批判しています(1月3日付)。

 安倍氏は07年にも「(慰安婦の)強制制を裏付ける証拠はなかった」と発言をし大問題となり、謝罪に追い込まれています。

 中国や韓国からの批判だけでなく、国際的に見ても異常な言動です。過去を真摯に受け止めず、なぜ世界から孤立してしまう発言を繰り返すのか、理解に苦しみます。