イタリア中道左派政権のレンツィ首相は、18日、家庭の消費拡大を図るとして、低・中所得者1000万人の所得減税を行うと発表しました。
5月から行われるこの減税措置で、年収約113万円~367万円の低・中所得者を対象に、手取額が平均で月80ユーロ増えることになります。
69億ユーロにのぼるこの所得減税の財源は、最新鋭の米戦闘機F35の購入計画見直しや、商業銀行が保有する中央銀行株の評価額引き上げによる税収入などで確保するといいます。
日本では「聖域」とされ、手がつけられない軍事費。3月20日に成立させた14年度予算では、13年度に比べて1310億円増の4兆8848億円(2・8%増)もの軍事費が盛り込まれました。
自民党・安倍政権と軍需産業との一体ぶりも目立ちます。
安倍首相が昨年4月から今年1月にかけて行ったロシア、中東、アフリカなど15回の外遊に同行した軍需企業11社が、自民党の政治資金団体「国民政治協会」に2012年の1年間で、計約1億円の献金をしていたことが、「しんぶん赤旗」の調べでわかっています。
消費税増税でさらに追い詰められている国民のくらしに目を向けず、庶民から吸い上げたお金を大企業減税と巨大開発、軍事費に使う安倍政権に道理はありません。