2014年10月4日土曜日

10/4 大江健三郎さん、赤旗に登場

 今週の「しんぶん赤旗」日曜版には、ノーベル賞作家の大江健三郎さんが登場し、憲法、原発、民主主義・・・国民に逆行する安倍首相について批判し、作家としてのこれまでの歩みを振り返りながら、本当の民意のありどころについて語っています。

 「戦争中の子どもの恐れ、占領下の青年の不安。もう戦争はしない。自由な社会で個人が大切にされる。それがぼくの新しい憲法の受けとめの根本にある。しかし、自衛隊はつくられ、占領は終わっても米軍基地は残る。僕は戦中戦後の『時代の精神』を個人の生活の側面から書いてきたのだと改めて感じた」と、半世紀以上に及ぶ創作の精華を集めた「大江健三郎自選短編集」出版について語っています。

 「集団的自衛権に始まり原発再稼働についても、安倍首相は自分のやりたいように進めている。しかしそれは、圧倒的多数の国民の願いではない。福島第一原発事故後の『時代の精神』は反原発であり、核兵器の使用につながる戦争をしてはならないというのはもっと永い確信だ。現在の安倍独走の異様さは、この国の永い自民党政権の独占史でもなかったほど」。

 「安倍首相の民主府議への逆行は、かれの戦後のレジームへの憎悪にのみ根拠をおいている。それは、現憲法のもとでの日本人の永い持続、さらには、『3・11』後、原発への意識を変えた日本人の新しい『時代の精神』を侮辱するもの」。

 「どう生きることが人間らしいかを考える個人は、安倍首相が進める方向とは本質的に対立することになる。僕は、これからの地方選挙で、国民が安倍首相を退陣させる意思表示をすることはできると考える。僕が若い人にいいたいのは、選挙で棄権するなということ」。

 「しんぶん赤旗」日曜版は1部210円です。ぜひご購読ください。