1997年製作の映画「ライフ・イズ・ビューティフル」の監督兼主役、ロベルト・ベニーニ監督が、イタリア国営テレビで憲法のすばらしさを90分にわたって語った番組が放映されたそうです。
視聴者は1260万人、44%の高視聴率。
「(モーゼの)十戒は何々をしてはいけないと言うが、憲法は何々をしましょうと書かれている。選挙で投票することの大切さ。選挙権を得るために何千人もの人たちが命をかけてたたかってきたことを忘れてはいけない。完全に気に入る候補者がいなくても、比べてみると、まだましな候補者が必ずいる。政治とは自分自身、そして子どもたちの生活を決める重要な“手段”だ」
「教育、健康、労働など、より良い生活を築くために政治がある」
「法の前にみな平等であるという条件の後に、性別、宗教、民族、思想などの違いで差別されないと書かれているのは、憲法ができるまでそのような悲しい差別があったから。戦争に関しても“放棄”という素晴らしい言葉が使われている」
私は日本国憲法を手帳にはさんでいつも持ち歩いています。憲法とは、国民をしばるものではなく、国・国家に対して「何々をしましょう」としばるもので、国の責任を明示した国民に向けての公約です。
今、日本では「衆参両院の3分の2の賛成で改憲案を発議する」ことしている憲法96条をまず変えて、「戦争の放棄、戦力の不保持・交戦権の否認」を掲げた憲法9条を変えようという動きが加速しています。憲法を守るたたかいも正念場です。