2014年7月8日火曜日

7/8 女性都議はわずか27人(うち11人が共産党)

 都議会のヤジ問題について、国内のワイドショーが犯人探しにスポットを当てたなか、米CNN、英紙ガーディアンなど多くの海外メディアは、安倍政権が成長戦略の中で「女性の活用」を推進し、「女性が輝く日本」「女性役員・管理職の増加」などを進める方針を示していることと対比させた報道となっています。

 都議会127人のうち、女性議員はわずか27人で、内11人は日本共産党議員です。

 日本共産党は、昨年の都議選で議員数を倍加させる大躍進となりましたが、17人の都議のうち半数以上が女性で、都議会女性議員第一党です。地方議員の36%、都道府県議の5割が女性です。

  自民党・安倍政権のスローガンは、中身を伴ったものになっておらず、女性活用策は少子化による労働力不足を補うために、女性を安上がりに利用しようとする財界の要求にこたえる方向でしかありません。

 男女の賃金格差の大きさは、OECD(経済協力開発機構)諸国のなかで日本が突出して1位です。正規雇用が減って、パートや派遣など待遇が悪い非正規雇用が過去最高の57・5%(総務省「就業構造基本調査」)にまで増えています。


 正規雇用でも、男性は総合職、女性は一般職になる雇用区分によって昇進、昇格で差別され、それが低賃金の原因になっています。総合職で働きたくても転勤や異動、長時間労働が条件となり、家庭責任を負わされている現状で両立が困難です。


「仕事と家庭が両立できない」と、妊娠・出産を機に6割の女性が退職せざるをえない状態も世界の異常として問題にされながら、いまだに改善されていません。女性が活躍する社会をつくるのなら、男女がともに子育てをしながら働くことができる「人間らしい労働と生活」の実現に力を注ぐべきです。

 
 厚生労働省の労働政策審議会部会で続いていた男女雇用機会均等法の見直し論議は、労働者が強く要求していた「コース別雇用管理」の廃止など法改正が、財界側の抵抗で見送られました。しかも女性の安上がり活用をねらった勤務地などの「限定正社員」づくり、日雇い派遣の復活など労働者派遣法の改悪、労働時間の規制緩和など、働き方をますますひどくする動きが強まっています。労働時間の短縮、賃金格差是正、女性労働者の環境改善をめざし、国民的なたたかいが求められています。