今週の「しんぶん赤旗 日曜版」には、ニューヨーク近代美術館などに作品が所蔵されている美術家の奈良美智さんが登場します。
「NO NUKES(反核)」のプレートを持つ少女の絵は、インターネットを通じて広まり、奈良さんも使用を認めたため、原発ゼロを求める首相官邸前行動や各地の集会、デモで多くの参加者がこの絵を掲げています。
「平和のために、すぐに何かしたかった。コストを下げて安い値段でとにかく早く出したかった」という作品集「NO WAR!」は、ポスターを束ねたようなつくりで、壁に貼ったり飾ったりできるそうです。
大学卒業後、12年間留学したドイツでは「教えられることがすごく多かった。」
「ドイツの美術学校にいたとき、学園祭は自分を売り出す絶好の機会なのに、湾岸戦争への抗議の意思を示すために、学園祭が中止になった。これは衝撃だった。」
「(ドイツは)戦後補償の徹底の仕方でも、国だけでなく民間企業も戦争被害者への補償をしています。歴史についても、ドイツ人は客観的、論理的に振り返ります。それに比べると日本はあいまいだと感じます。」
「僕は戦争のない時代に生まれ、日本が発展する時代に少年期を過ごしてきたから、本当の悲惨さを経験していないという後ろめたさがあります。それでも自分なりのリアリティーをもって、自分の分かりえる悲惨さを広げてみる、そういう見方をいろんな分野でやっています。」
「しんぶん赤旗」日曜版は、1部210円、1ヶ月823円です。ぜひご覧ください。