今日は「国際女性デー」(※)。女性に対する差別撤廃と平等な社会参加に向けて行動する日です。
ダボス会議の主催で知られる世界経済フォーラムの男女平等度に関する2013年ランキングで日本は136カ国中105位でした。2006年の80位から毎年順位を落としています。
政治参加、経済的な機会均等、健康、教育の4分野で男女格差を評価するランキング。世界から大きく遅れているのが経済的な機会均等です。
日本の女性労働者の57・5%が非正規労働です。男女雇用機会均等法が成立した1985年、政府は「女性には『家庭的責任』があるから多様な働き方を用意する」という理由で労働者派遣法を成立させました。
均等法が施行された87年以降で女性労働者は787万人増えました。正社員は8000人減り、非正規社員が788万人も増えました。
女性の時間外・休日・深夜労働を規制していた労働基準法の女子保護規定を97年に撤廃し、男女ともに長時間・過密労働が広がっています。
正規・非正規をあわせた給与総額の男女間格差は87年の52・3%から2012年は52・2%と横ばいです(厚生労働省「毎月勤労統計調査」)。
第1子を出産後に離職する女性の割合は85年~89年の61%でした。2005~2009年も62%と改善がありません(内閣府「男女共同参画白書」)。100人以上の企業における女性の管理職比率は、日本は6・9%と低いままです。
全労連女性部の大西玲子事務局長は「全国転勤や長時間労働ができなければ昇給・昇格できない。一般職や非正規雇用を選ばざるをえないなどの女性差別がある」としたうえで「財界と政府は男女の賃金差別を法律で禁止すべきだとの声に背を向け続けています。正社員の願いは人員増と賃金引き上げ、非正規社員の願いは賃金引き上げと正社員化です」と指摘しています。
※「国際女性デー」・・・国連は1977年に国際女性デーを「国連デー」として総会で決議しました。
もともとは、20世紀初頭にアメリカの女性たちがパンと参政権を求めて起こした行動が発端。日本で初めておこなわれたのは、女性が無権利な状態におかれていた1923年。女性の解放を求めて、たたかう女性らが開いた講演会でした。
↑今晩の夕食は「豚肉のトマト煮」。右奥は「タコとわけぎのぬた」。