区議会第三回定例会が始まりました。
初日の今日、本会議において、全会派一致で、「安全保障関連法案の丁寧かつ具体的な議論を求める意見書」を採択しました。
自民党、公明党、共産党、民主党、維新の党、無所属の議員全員が一致して、安保関連法案の「慎重な審議」を求める意見書が採択されたことは画期的なことです。
しかし、昨日開かれた、参院安保法制特別委員会の中央公聴会では、元最高裁判所判事・浜田邦夫氏、名古屋大学名誉教授・松井芳郎氏、慶応義塾大学名誉教授・小林節氏、シールズ・奥田愛基氏らが、法案の採決に強く反対を表明しています。
公聴会の開催は、国民から広く意見を聞いて審議を充実させるのか国会法の趣旨であり、公聴会直後に採決日程を組むやり方は、国会のルール違反です。
公聴会直後に採決なら、国民の意見を聞く必要はないと言っているも同然です。
主権者である国民の声を無視しての「強行採決」は許されません。
日本共産党区議団は、強行採決阻止、戦争法案廃案のために、全力を尽くします。
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安全保障関連法案の丁寧かつ具体的な議論を求める意見書
戦後七十年間、我が国は日本国憲法の下で平和国家として歩み続けてきました。専守防衛に徹し、他国に脅威を与えるような軍事大国にはならず、非核三原則を守るとの基本方針を堅持してきました。この根幹は一切変えるべきではありません。その前提に立って国民の生命と尊厳を守ることが政府の最も重要な責務であります。また、いかなる紛争も平和外交によって国際法に基づく解決を行うことが根本です。この理念に基づき、これまで我が国は、積極的な平和外交を展開しています。
しかし、我が国を取り巻く安全保障環境が激変する中、国民の命と幸せな暮らしを守るためには、外交努力に加えて、万が一への備えも怠ることは許されないという意見もあります。
現在、参議院において平和安全法制の関連法案が審議されています。各種世論調査によりますと、その内容や重要性について、国民の十分な理解はまだ得られていない状況です。憲法の平和主義、専守防衛を堅持し、国民が真に納得し安心できる安全保障政策を構築すべく突き詰めた議論を行うことは、国会の責務です。
よって、中央区議会は、国会及び政府に対し、安全保障関連法案に関して、慎重な審議をするとともに、国民の疑問や不安を真摯に受け止め、より一層の丁寧かつ具体的な議論を強く要請します。
右、地方自治法第九十九条の規定により中央区議会の総意をもって意見書を提出します。
平成二十七年九月十六日
東京都中央区議会議長 鈴 木 久 雄
参議院議長
内閣総理大臣・外務大臣・防衛大臣 あて